西新宿にあったラフトレードショップの思い出などについて。

新宿ミロードの9階の方の休憩室でTwitterのタイムラインを見ていると「#見た人もなにか無言で階段あげる」というハッシュタグがあり、楽しそうだったので自分でもやりたくなった。ちなみに「無言で」とあるのだが、本当に無言でツイートしている人はほとんどいないようだった。

iPhoneのカメラロールからお気に入りの階段の写真をいくつか選び、どれも個人的にはなかなか良かったのだが、もしかするとこれ一つに絞った方が良いのかもしれないと思うものがあり、それがかつてラフトレードショップがあったと思われるビルの階段であった。これは昨年に新宿のいろいろな懐かしい場所を歩きながら写真を撮ったりしていた時のもので、おそらくその場所だったような気がするのだが、確証は持てなかった。写真のビルの入口には、「MSビル」と表示されている。

それで、Googleの写真検索を適当にやっていると、当時のラフトレードショップのレコード袋の画像を上げている人がいて、そこに印刷された住所を拡大して読むと「SHINJUKU MS BUILDING, 2F, 7-2-4 NISHI-SHINJUKU, SHINJUKU-KU, TOKYO 160」とあったので、これは間違いないだろうという気分になった。

少しすると弱小アカウントにしてまあまあの反応をいただき、ちょうど仕事で新宿にもいたので、調子に乗って歩いて現地まで行ってみたのである。MSビルの前に、当時はラフトレードショップの看板が置かれていたと思う。確か開店時刻が、お昼の12時ではなかっただろうか。私は日曜日に行くことが初めのうちは多かったが、そのうち土曜日に行く方が多くなったような気がする。

「NME」の表紙に来日時のブラーが載っていたのは1992年3月28日号だということだが、私が初めてラフトレードショップに行ったのもそれぐらいの時期だったような気がする。それからさらにGoogle検索でいろいろ調べてみると、1992年の「宝島」に掲載されたという西新宿レコード店特集的な記事が出てきて、それによるとラフトレードショップが西新宿で開店したのは1992年2月11日ということであった。つまり、ほとんど新規オープン店といっても良いような段階の頃に、私はすでに行っていたということになるのか。

正面から階段を上がっていくと2階で突き当たるのだが、店は右と左にそれぞれあって、ラフトレードショップは右の方であった。アナログとCDが半々ぐらいだったような気もするのだが、この辺りは記憶があやふやである。当時はインターネットなどもまだ無い時代なので、事前に視聴をしてどんな音楽なのかを知ることはできず、日本の音楽雑誌もタイムラグがあるので、「NME」「メロディー・メイカー」といった雑誌、というか新聞のようなもののレヴューなどを頼りに買うレコードやCDを決めていた。

そして、そういうので目星を付けたレコードというのが、ラフトレードショップに行くとだいたいあった。パルプ「ベイビーズ」やレディオヘッド「クリープ」などもかなり早い段階で買ってはいたのだが、スウェード「ザ・ドラウナーズ」だけはなかなか買うことができなかった。イギリス人の店員がカウンターにいて、雨の日曜の開店直後など、店内に客が私だけだったりするとフレンドリーに話しかけてくれたりした。

MSビルの階段を久しぶりに上がってみると、かつてラフトレードショップがあった場所は、占い神秘堂という店(?)になっていて、私が行った時には準備中であった。ここまでならば、当時とほぼ変わらない雰囲気をいまだに残しているような気がする。階段を上がって左の店はリラクゼーション富足とのことであった。

今回、少し調べて分かったのだが、西新宿のラフトレードショップは2002年に閉店したらしい。その後、原宿に移転して営業していたようなのだが、こちらもそれほど経たないうちに閉店したということである。原宿のラフトレードショップについては行ったことがないどころか、存在自体も知らなかった。というか、この頃にはもうすでにCDショップにはあまり行かなくなっていたような気がする。

ラフトレードショップについて言うならば、よく行っていたのは1994年の途中ぐらいまでではなかっただろうか。オアシスのデビュー・アルバムとかマニック・ストリート・プリーチャーズの「ホーリー・バイブル」とかスウェードの「ドッグ・マン・スター」とかはアナログで買った記憶がある(しかも、ラフトレードショップで)のだが、それぐらいの時期を最後にして、それ以降はほぼCDでしか買わなくなる。そして、買う店も新宿ルミネにあった頃のタワーレコードなどになっていったような気がする。

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