20 best cover songs of all time

Spotifyでいろいろな人達が参加できるタイプのプレイリスト作成機能があるらしく、それで洋楽のカバーバージョンばかり集めたものがあってなかなか楽しい。それで個人的にも洋楽カバーバージョンのランキングみたいなやつをやってみたくなったので、ただやってみるというのがこの回である。それでは、いってみよう!

20. Girl, You’ll Be A Woman Soon/Urge Overkill (1992)

クエンティン・タランティーノの映画「パルプ・フィクション」は1994年のヒット作だが、その中でユマ・サーマンとジョン・トラヴォルタのとても良いシーンで流れていたのがこの曲である。アメリカのオルタナティヴ・ロック・バンド、アージ・オーヴァーキルが1992年にリリースしたEP「Stull」にすでに収録されていて、それは私も持っていたのだが、ニール・ダイアモンドのカバーだということは知らなかった。カバーバージョンにはすでに知っている曲をこんな風にカバーしてきたか、と楽しむ側面もある一方で、カバーバージョンから入ってオリジナルを知るというパティーン(女子中高生ケータイ流行語大賞2011で11位にランクインした語。モーニング娘。10期メンバーの工藤遥が「これは(DVDに)使われるパティーンやな」などと言ったりしていた)というのもある。この曲についてはどちらの方が多かったのだろう。渋くてとても良い曲である。

19. Lost In Music/The Fall (1993)

カルト的人気を誇るイギリスのポスト・パンク・バンド、ザ・フォールが1993年にリリースしたアルバム「ジ・インフォテインメント・スキャン」に収録された、シスター・スレッジのカバー曲。ポスト・パンク・バンドがディスコ・ポップをカバーしたといっても、ブロンディのようにはまったくならず、ザ・フォールでしかありえないというようなクセのすごさがたまらなく良い。この曲を収録したアルバムは全英アルバム・チャートで最高9位を記録し、これはバンドのキャリア中最高位でもある。

18. Mad World/Michael Andrews featuring Gary Jules (2002)

オリジナルはティアーズ・フォー・フィアーズの1982年の曲で、全英シングル・チャート最高3位のヒット曲である。このバージョンは映画「ドニー・ダーコ」のサウンドトラックに使われていて、ピアノの伴奏と歌が中心のシンプルなアレンジになっている。オリジナルとはまた違った魅力が感じられ、楽曲そのものの良さがより際だっているようにも思える。さらに、全英シングル・チャートで1位に輝いたというのもまたすごい。

17. Killing Me Softly/The Fugees (1996)

フージーズのアルバム「ザ・スコア」からシングル・カットされ、全米シングル・チャートで1位に輝いた。「やさしく歌って」の邦題で知られるディオンヌ・ワーウィックのバージョンがヒットしたのは1973年だというが、子供の頃に聴いたことがあるような気がなんとなくする。曲が持つ本質的な魅力をキープしたまま、当時におけるコンテンポラリーなトレンドを踏まえアップデートしたという感じでかなり良い。

16. Light My Fire/José Feliciano (1968)

ドアーズの「ハートに火をつけて」が1967年なので、翌年にはこのカバーバージョンがリリースされていたわけである。しかも、全米シングル・チャート最高3位。プエルトリコ出身のシンガー、ギタリストによるロックの名曲をちょっと違った感じの音楽でカバーしたタイプのやつなのだが、カフェとかで流れていがちな曲のより本格的なバージョン(明石家さんまが「ヤングタウン土曜日」で用いがちな意味合いにおいての)のようにも思える。

15. How Soon Is Now?/t.A.T.u. (2003)

ザ・スミスの出会いを求めてクラブに行くが一人で立っているだけで一人で出てきて家に帰って泣いて死にたくなる系人気曲を、ロシアのレズビアンカップル設定のガールズデュオで、日本でも人気が出るが「ミュージックステーション」をドタキャンして代わりにミッシェル・ガン・エレファントが1曲やって、そのタイトル「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」は東京ダイナマイトの漫才のネタの中で通販商品の名前として登場するがその実態は歯磨き粉、でお馴染みのt.A.T.u.がカバーしたバージョン(これは明石家さんまが「ヤングタウン土曜日」などで用いる意味合いではなく、本来の意味においての)。いろいろスキャンダラスな部分がクローズアップされたりもするが、音楽的にわりとしっかりしているように思えるし、このカバーなどもうまくハマっているような気もする。

14. Always On My Mind/Pet Shop Boys (1987)

最も有名なバージョンはエルヴィス・プレスリーによるものなのだろうが、82年あたりにはウィリー・ネルソンのバージョンもヒットした。ペット・ショップ・ボーイズらしい、シリアスめな曲を能天気なダンス・ポップ・チューンにアレンジするというやつで全英シングル・チャートで1位に輝いた。ポーグスとカースティ・マッコールのクリスマス・クラシック「ニューヨークの夢」はこの曲があったがために全英シングル・チャート最高2位に終わった。

13. (I Can’t Get No) Satisfaction/Devo (1977)

ローリング・ストーンズのとても有名な曲をニューウェイヴ・バンドのディーヴォがカバーしたもの。80年代の初め頃、少なくとも旭川市立光陽中学校においては、YMOなどを聴いているクラスタの一部がディーヴォも推していたりもした。痙攣気味のニュー・ウェイヴ感覚が校内暴力やツッパリ文化の風景とよく似合っていた。

12. I Fought The Law/The Clash (1979)

元々はザ・クリケッツがオリジナルだが、ボビー・フラー・フォーのバージョンが有名で、これをザ・クラッシュがカバーした。日本では日産クレストのCMに使われ、一時期はコナミの音楽ゲーム、ドラムマニアにも入っていた。

11. Song To The Siren/This Mortal Coil (1983)

イギリスの4ADレーベルからリリースされるレコードには、どこか耽美的ともいえる特色があり、根強いファンもついていた印象がある。その設立者を中心とするコレクティヴがディス・モータル・コイルで、このジェフ・バックリィのカバーは代表曲でもある。全英シングル・チャートでの最高位は66位とそれほど高くはないが、インディー・チャートに100週以上ランクインされるほどのロングセラーとなり、時を経るにつれて評価を高めてもいった。

10. Walk On By/The Stranglers (1978)

バート・バカラック作品でディオンヌ・ワーウィックのバージョンが有名なポップ・クラシックをパンク・バンドのザ・ストラングラーズがカバー。間奏のオルガンソロも含め、原曲の良さを生かしながらも新たな魅力を引き出したような素晴らしいカバーだと感じる。

9. Tainted Love/Soft Cell (1981)

イギリスで1位のみならずアメリカでもトップ10入りし、ヒューマン・リーグ「愛の残り火(Don’t You Want Me)」などと共に第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの先陣を切った感のあるエレポップのシグネチャー的楽曲。これがグロリア・ジョーンズの1965年リリースの曲のカバーだと知ったのは、そのかなり後のことであった。

8. Step On/Happy Mondays (1990)

ストーン・ローゼズ「フールズ・ゴールド」と共に、マッドチェスター・ムーヴメントがメインストリーム化したことを印象づけるヒット曲で、全英シングル・チャートで最高5位を記録した。これが南アフリカ出身のシンガー・ソングライター、ジョン・コンゴス「ヒーズ・ゴナ・ステップ・オン・ユー・アゲイン」のカバーだということだが、この曲も1971年に全英シングル・チャートで最高4位のヒットを記録していたようだ。

7. I Just Don’t Know What To Do With Myself/The White Stripes (2003)

バート・バカラックとハル・デヴィッドの黄金コンビによる楽曲で、ダスティ・スプリングフィールドやディオンヌ・ワーウィックのバージョンで知られる失恋ソングの名曲である。これをホワイト・ストライプがガレージ・ロック調にカバーしている。手法は違えど、失恋による苦悩をテーマにしていて、その熱量や勢いにはたまらないものがある。

6. I Heard It Through The Grapevine/The Slits (1979)

「悲しいうわさ」の邦題でも知られ、WHY@DOLLの女性マネージャーも好きだったバンドでおなじみGRAPEVINEのバンド名の由来でもあるマーヴィン・ゲイのヒット曲を、ポスト・パンク・バンドのザ・スリッツが新しい解釈でカバーしたバージョン。恋人の心が自分から離れていく状況における鬱々とした感情を表現しているという点で、どちらとも異なったアプローチながらとてもリアルにも感じられる。これぞカバーバージョンの理想的なかたちではないかとも思える。

5. The Man Who Sold The World/Nirvana (1994)

カート・コバーンが亡くなった年の末にリリースされたライブアルバム「MTV・アンプラグド・イン・ニューヨーク」に収録されたデヴィッド・ボウイのカバー。カート・コバーンがグランジ・ロックのイメージに留まらぬ、ひじょうに豊かな表現力を持ったシンガーであったことを証明するようなカバーである。

4. All Along The Watchtower/The Jimi Hendrix Experience (1968)

「見張塔からずっと」という邦題もカッコいいボブ・ディランの曲をジミ・ヘンことジミ・ヘンドリクスのバンドがカバーしたバージョンは、邦題が「ウォッチタワー」である。それはそうとして、サウンド的にカッコいい上に意味性も強く、相乗効果がとても良くあらわれたカバーなのではないかと感じる。

3. Hounds Of Love/The Futureheads (2004)

スタジオワークに凝ったケイト・ブッシュの天才的ポップ・アルバム「愛のかたち」のタイトルトラックを、ニュー・ウェイヴ風味のインディー・ロック・バンド、ザ・フューチャーヘッズがカバーしたバージョン。ポップスをパンク/ニュー・ウェイヴ的なサウンドでカバーするパティーン(女子中高生ケータイ流行語大賞2011で11位にランクインした語)はよくありがちだが、これは出色のクオリティーではないだろうか。しっかりとフューチャーヘッズの楽曲として血肉化しているように感じられるし、あの雄叫び的な部分をあのように処理した時点でかなりすごいといえるような気がする。

2. Hurt/Johnny Cash (2003)

ジョニー・キャッシュがナイン・インチ・ネイルズの曲をカバーするというとひじょうに意外性があるようにも感じられたのだが、ダークな作風という点では共通するところもある。それがハマったのではないかという気もするのだが、実に渋くて味のあるカバー作品に仕上がっている。ビデオもまたとても良く、映像がエンハンストされたCDシングルを買ったことが思い出される。

1. Hallelujah/Jeff Buckley (1994)

レナード・コーエンが1984年にリリースしたこの曲は、300以上ものアーティストによってカバーされているといわれているようだ。ジェフ・バックリィが1994年にリリースしたデビュー・アルバム「グレース」に収録されたバージョンは、ジョン・ケイルのバージョンを参考にしたといわれているようだ。とにかく声と歌の力が圧倒的である。素晴らしいシンガーが、その素質に相応しい楽曲に出会えたということに尽きるのではないだろうか。ジェフ・バックリィが亡くなってから10年が経った2007年にようやくシングル・カットされたのだが、その時に全英シングル・チャートの2位まで上っている。その週の1位はリアリティTV番組「Xファクター」の優勝者、アレクサンドラ・バークによる同じ曲のカバーであった。

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