#完璧だと思うポップソング

Twitterのタイムラインをスクロールしていると「#完璧なポップソング」というハッシュタグを見かけたので、完全に便乗しただけの手抜きにも程がある回である。20曲をリリースされた年度順に挙げていきたい。

Be My Baby/The Ronettes (1963)

フィル・スペクターがプロデュースしたガールズ・ポップ・グループ、ザ・ロネッツの代表曲。「ウォール・オブ・サウンド」と呼ばれた音を過剰に重ねることによって臨場感を出す手法や、リズムパターンは日本のアイドル現場でお馴染み、PPPH(パンパパンヒュー)のルーツではないかと言われたり言われなかったりしている。

God Only Knows/The Beach Boys (1966)

ビーチ・ボーイズのアルバム「ペット・サウンズ」に収録され、後に「素敵じゃないか(Wouldn’t It Be Nice)」のB面としてシングル・カットもされた。約20人程のセッション・ミュージシャンを起用し、様々な楽器を導入するなどスタジオワークにひじょうに凝られているのだが、楽曲そのものがそれに拮抗するだけのクオリティーを備えているところが素晴らしい。

Get It On/T.Rex (1971)

イントロのから続くギター・リフ、マーク・ボランのセクシーなボーカルなどが印象的な、グラム・ロックというサブジャンルのシグネチャー的楽曲といえよう。オアシスのデビュー前に「NME」の付録カセットテープに収録された「シガレッツ・アンド・アルコール」の音源は、この曲にひじょうによく似ていたような気がする。

September Gurls/Big Star (1974)

活動中にはほとんど売れなかったといわれているが、後に再評価が進んだロック・バンド、ビッグ・スターの代表曲である。パワー・ポップの教科書とでもいうべきポップでキャッチーで最高のロック・チューン。

Teenage Kicks/The Undertones (1978)

パンク/ニュー・ウェイヴ時代からは、まずはジ・アンダートーンズのこの曲から。伝説のディスク・ジョッキー、ジョン・ピールが聴いて涙し、墓石に歌詞を彫ったともいわれる青春パンクのマスターピース。

Heart Of Glass/Blondie (1978)

パンク/ニューウェイヴとディスコ・ミュージックとは同じ時代に流行していて、対立していたなどと聞くこともあるのだが、それをミックスして最高のポップ・ソングに仕上げてしまったのがブロンディのこのヒット曲である。

Do You Really Want To Hurt Me/Culture Club (1982)

MTV時代が到来し、ポップ・ミュージックにはビジュアル面も求められるようになっていく。女装の麗人、ボーイ・ジョージがボーカルを務めるカルチャー・クラブなどその申し子のようなところもあったが、音楽面でのクオリティーもひじょうに高かった。このカラフルなポップ感覚に溢れた切ないラヴ・ソングは、「君は完璧さ」の邦題でも知られる。

Lucky Star/Madonna (1983)

マドンナをポップ・アイコンの地位に押し上げたのは「ライク・ア・ヴァージン」だし、最高のポップ・ソングといえば「イントゥ・ザ・グルーヴ」「ライク・ア・プレイヤー」「ヴォーグ」辺りが思い浮かんだりもするのだが、最近は実は1stアルバムがかなり良いのではないかという気分でもある。

My Ever Changing Moods/The Style Council (1984)

ネオ・アコースティックやソフィスティ・ポップ的な感覚を持ちながら、メインストリームにもアクセスできる、程よい感じがたまらなく良かった。この曲でポール・ウェラーはザ・ジャム時代にも成しえなかった初の全米トップ40入りを果たし、日本でも流行最先端の人達にウケたりしていた。

Kiss/Prince & The Revolution (1986)

贅肉を徹底的に削ぎ落としたかのようなシンプルなサウンドながらファンクネスは保持されていて、そこがたまらなく斬新でカッコよかった。初めて聴いたのは「オールナイトフジ」で女子大生達が踊るBGMとしてだったような気もするが、泥酔していたのでよく覚えていない。サウンドは攻めているが内容は典型的なラヴ・ソングで、全米シングル・チャートでは1位に輝いた。

I Wanna Dance With Somebody (Who Loves Me)/Whitney Houston (1987)

「すてきなSomebody」の邦題で知られるホイットニー・ヒューストンの全米NO.1ヒット。当時はバラードの印象が強いホイットニー・ヒューストンが、2ndアルバムに先がけてダンサブルでメジャー感もある楽曲で攻めてきたな、程度の印象だったのだが、00年代に橋本のイオンでかかっているのを聴いて、実はものすごく良い曲なのではないかと感じたのだった。

Groove Is In The Heart/Deee-Lite (1990)

カラフルでサイケデリックでコスモポリタンなダンス・ポップ・チューン。ブーツィ・コリンズやア・トライブ・コールド・クエストのQティップも参加。最後に「かば焼き、やわらかいっすね~」と言っているようにも聴こえる。

Girls And Boys/Blur (1994)

前作「モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ」ではレトロなブリティッシュ・ポップをユーモアたっぷりにやっていたが、この頃、イギリス旅行から帰って来た当時のガールフレンドによると、ブラーがテレビでディスコ・ソングみたいな新曲をやっていたとのこと。それがこの曲で、バンドにとって初の全英トップ5入り、ブリットポップブームに勢いをつけていく。

Can’t Get You Out Of My Head/Kylie Minogue (2001)

80年代から活躍するポップ・シンガー、カイリー・ミノーグが何度かのイメージチェンジを経てリリースした、中毒性の高いエレクトロニックなダンス・ポップ。カジュアルにセクシーなミュージックビデオも良かった。

Hey Ya!/OutKast (2003)

アウトキャスト名義だが、実際にはアンドレ・3000のソロ。ヒップホップ、R&B、ポップ、ニュー・ウェイヴなど、ポップ・ミュージックの様々なジャンルからの影響が感じられる、シンプルに聴こえて奥深くもあるポップ・ソング。

Paper Planes/M.I.A. (2007)

ザ・クラッシュの「ストレイト・トゥ・ヘル」、レジスターが開く音や銃声、アフリカのフォークソングなどの要素が入ったユニークなポップスにして、プロテストソングでもある。

Get Lucky/Daft Punk feat. Pharrell Williams (2013)

70年代ディスコ・ポップのエッセンスをアップデートして最新型のポップスをつくる的な試みで、シックのナイル・ロジャースが参加してボーカルはファレル・ウィリアムス。世界中の様々な国々でものすごく売れまくり、メインストリームのポップ・ミュージックにも大きな影響をあたえたように思える。

ラブ・ストーリーは週末に/WHY@DOLL (2017)

楽曲とパフォーマンスに定評があった札幌出身のガールズ・ポップ・ユニット、WHY@DOLL(ホワイドール)が2017年にリリースした楽曲。AOR/シティ・ポップ的な楽曲とアレンジはNEOニューミュージックの貴公子、吉田哲人氏によるものだが、泣きまくるサックスをはじめトゥーマッチ感が心地よい。これをメンバーの青木千春、浦谷はるなが的確+α(プラスアルファ)で解釈した歌詞とパフォーマンスによって、夢見心地なポップスの快楽が実現されている。

ただいまの魔法/Kaede (2018)

新潟を拠点に活動する3人組女性アイドルグループ、Negiccoの最年少メンバー、Kaedeのソロシングル曲で、作詞・作曲・編曲はTRICERATOPSの和田唄である。ポップ・ソングにはやがて消えて無くなっていく束の間の輝きのようなものをテーマにしたものも少なくはなく、私自身がそのようなものを求めているところもあるのだが、この曲では「永遠はおとぎ話ではなくて 愛を知った時 心に宿るのでしょう」と歌われ、まんまとそれに納得されもしたのであった。この曲とビデオが好きすぎて、夏の終わりにロケ地の相模湖まで行ったのも良い思い出である。

thank U, Next/Ariana Grande (2018)

元恋人のラッパー、マック・ミラーが薬物過剰摂取によって亡くなった後、憔悴しきっていたというアリアナ・グランデがまったく予告なく、突然に発表した新曲で、世界中で大ヒットした。別れてしまった過去の恋人に恨みつらみをいうのではなく、感謝の思いを伝えて次に進もうという、ひじょうに前向きなメッセージが込められている。

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