1989年のポップ・ソング・ベスト50

今回は1989年のポップ・ソングの中から特に良いと思う50曲を選び、ランキング化していこうという回になるのだが、やはり今回も個人的な趣味嗜好が俄然強め(©亀井絵里)に反映した結果となってしまった。という訳で、早速はじめていきたい。野郎ども、おっぱじめちまいな(そういえば珈琲野郎という喫茶店が昔あったな)。

50. GLORIA/ZIGGY

ZIGGYというバンド名はデヴィッド・ボウイの「ジギー・スターダスト」を思い起こさせ、それで練馬から軽自動車で厚木まで通っていた友人がブチ切れていた。それはそうとして、世はバンドブーム、相原勇の「次のバンドはこのバンドだい!」とよく分からないバックステップが思い出される「三宅裕司のいかすバンド天国」がはじまり、大ヒットしたのもこの年であった。ロックバンドサウンドと歌謡性とが絶妙にミックスされたこの曲には、この分野における一つの到達点ではないかといえるほどのクオリティーが感じられる。

49. 淋しい熱帯魚/Wink

とにかくものすごく売れまくっていた二人組女性アイドルユニット、Winkの代表曲である。歌謡ポップスにユーロビートを取り入れた音楽性、テレビにおける無表情で機械的なパフォーマンスなどが特徴的であった。

48. Luka/The Lemonheads

幼児虐待という重いテーマを扱いながらもヒットしたスザンヌ・ヴェガの楽曲をレモンヘッズがオルタナティヴ・ポップ調にカバー。ユニークな解釈や批評性というよりも、ただ良い曲だからカバーした、という感じに聴こえるところがとても良い。

47. Tears/Frankie Knuckles

大御所ハウス・プロデューサー、フランキー・ナックルズの代表曲。

46. Let Love Rule/Lenny Kravitz

アナログ・レコーディングであることが話題となり、多くのアーティストに影響もあたえた。レトロといわれれば確かにそうなのだが、抗いがたい魅力を感じてしまうことも否めないのであった。

45. The Mayor Of Simpleton/XTC

アルバム「オレンジズ&レモンズ」からの先行シングル。英国的なひねくれたポップ感覚が日本のアーティストや音楽ファンにもひじょうに人気があるバンドだが、このアルバムではサウンドやメロディーがより明快になり、これはこれでなかなか良かった。

44. She Drives Me Crazy/Fine Young Cannibals

イギリスのわりとマニアックなバンドだとも思っていたのだが、この曲を収録した「ザ・ロー&ザ・クックド」はアメリカで大ヒット、シングルも全米チャートで1位に輝く大ブレイクぶりであった。

42. ANNIVERSARY/松任谷由実

松任谷由実のやや暗さのようなものを感じさせもするバラード。梅雨時のローソン調布柴崎店でも店内放送でよく流れていて、地元の女子高校生のアルバイトがこの曲を聴くと憂鬱な気分になると言っていた。

41. TOYVOX/パール兄弟

サイバーでエクレクティック(折衷的)なロック・バンド、パール兄弟の4thアルバムタイトル曲。快楽主義的な時代の気分をワールドミュージック的な要素も取り入れつつ表現した、トーキング・ヘッズ的な最高のポップス。

39. We Didn’t Start The Fire/Billy Joel

ビリー・ジョエルは本当はもっと社会的な曲を歌いたかったかもしれないのだが、その路線をいった「ナイロン・カーテン」はそれほど売れず、明快ポップな「イノセント・マン」はバカ売れした。そして、社会風刺的な要素も入ってブチ切れたりもしているこの曲で全米NO.1というのはわりと良かったのではないだろうか。

39. Falling/Julee Cruise

デヴィッド・リンチ監督のカルト的なテレビドラマ、「ツイン・ピークス」をどうしても思い出させる夢見心地で幽玄的な楽曲。

39. ナポレオンフィッシュと泳ぐ日/佐野元春

イギリスのミュージシャン達とレコーディングすることによって、日本のロックの新たな到達点ともいえる完成度を実現したアルバムのタイトルトラック。

38. Sowing The Seeds Of Love/Tears Of Fears

あまり高く評価されてはいない印象があるのだが、個人的には大好きなビートルズ的な楽曲。全米シングル・チャートでは最高2位を記録した。

37. Ride On Time/Black Box

ハウス・ミュージックの普及版とでもいえそうなポップでキャッチーな全英NO.1シングル。

36. My Brave Face/Paul McCartney

アルバム「フラワーズ・イン・ザ・ダート」からの先行シングル。当時、久々の充実作という感じで盛り上がり、エルヴィス・コステロとの共作も話題になっていた。

35. Rhythm Nation/Janet Jackson

マイケル・ジャクソンの妹というだけではなく、一人のアーティストとしてブレイクを果たした前作「コントロール」に続き、この曲を収録したアルバム「リズム・ネイション1814」においてはポップ・アイコン的存在にまで飛躍した印象がある。ジャム&ルイスのプロデュースによるサウンドもかなりカッコいい。

34. 目を閉じておいでよ/バービー・ボーイズ

EPIC・ソニー所属でバンドブームの波に見事に乗っていた印象が強いが、男女ツインボーカルやいまみちともたかの洋楽センス溢れるソングライティングなど、オリジナリティーはとてつもなかった。個人的には妹がファンだったということも大きな加算ポイントである。

33. Can’t Be Sure/The Sundays

新しいポップ・ミュージックといえばヒップホップだハウス・ミュージックだといわれていた時代に、インディー・ポップで高評価を得ていたのがザ・サンデイズであった。繊細なギター・サウンドとハリエット・ホイーラーのボーカルがたまらなく良い。

32. Getting Away With It/Electronic

ニュー・オーダーのバーナード・サムナーと元ザ・スミスのジョニー・マーによって結成されたスーパー・ポップ・ユニットがエレクトロニックである。インディー・ポップ的なエッセンスを残しながらもポップでキャッチーに展開していくという感じがたまらなく素敵であった。

31. キ・ツ・イ/玉置浩二

マイ・ホームタウン、旭川が生んだ大スターこと玉置浩二のソロ・シングル。安全地帯というけれどこの歌のどこが安全なんだよ、と「ミュージック・マガジン」の中村とうようも評していた魅惑のボーカルがバンドとはまた違ったファンキーなサウンドで楽しめる曲。

30. French Kiss/Lil Louis

反復的なリズムが特徴的なハウス・ミュージックは当時のポップ・ミュージック界の最新トレンドでもあったが、この曲はいわゆるクラブ・シーンのみならず、全英シングル・チャートで最高2位を記録するなどメインストリームでもヒットしていた。

29. Chime/Orbital

インディー・ロックファンにも人気があったテクノ・ユニット、オービタルの最初のヒット曲。

28. デイ・ドリーム・ビリーバー/THE TIMERS

忌野清志郎によく似たZERRYというアーティストが率いる覆面ロック・バンド、THE TIMERSによるモンキーズのカバー。日本語詞は亡くなった母に捧げられているともいわれている。現在ではセブンイレブンの歌として知られているらしいが、発売当時はエースコックスーパーカップ(グラッチェグラッチェ!)の歌でもあったような気がする。

27. Rockin’ In The Free World/Neil Young

ベテランのロック・アーティスト達が充実した作品をリリースした年としても印象深い。ニール・ヤングのこの曲はジョージ・H・W・ブッシュ大統領を痛烈に批判したものでもあるが、これ以降、サウンドのラウドでヘヴィー化も進み、グランジ・ロックに影響をあたえたアーティストとして新しい世代の音楽ファンからもリスペクトされるようになっていく。

26. The Last Of The Famous International Playboys/Morrissey

ザ・スミス解散後、モリッシーがリリースした3枚目のシングルで、全英シングル・チャートでは最高6位を記録した。ジョニー・マー以外の元ザ・スミスのメンバーが全員参加している。イギリスの歴史的な犯罪者、クレイ兄弟に言及していることでも話題になった。

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